Sunday, August 29, 2010

日本の就職活動の呪縛「夢を追わなくたっていい」


(JFKです。暇なのでブログ。)年に何度か、就職活動に関して質問をもらうことがある。もう自分が働きはじめてかれこれ、何年経つんだ?6年ぐらい?経っちゃったけど、メディアから金融関連という大胆(?)な転職も経て、色々と自分の仕事に対する価値観がこの6年で変わってきたというか色々発見もあったなあと、人にアドバイスする度に思う。今でも自分の転職エピソードは、あんまり他人の参考にならないと思っているが(あまり戦略的ではなかったので)逆に何も考えずに飛び込んだ分、学んだことも多いような気がする。(楽観的)

自分の経験を振り返ってみて、少し就職活動を客観的にみられるような立場になってすごく思う事は、日本の就職活動では「別に自分の夢を追わなくたって、やりたい仕事につけなくたっていいんだよ」って言ってくれる人がいないことが最大の問題点である。(まあ、世の中の一部はそういう良きアドバイスを受けている人もいるかもしれないですが)日本の就職活動はとにかく追い込み&詰め型で、自己分析とか、夢とか、業界分析とか、、あれだけプロセスが競争的なので、それぐらいやらないと、日本の就職活動スタイルではサバイバルできないのはよく分かる。それに人生の大事な節目だから、「ちゃんとやらなければ」というのも分かる。でも余りにも「失敗は許されない」的プレッシャーが大きすぎるんじゃないかと思うよ。

ここでいう、一般的に思われている失敗、っていうのは自分が考えてた企業に入れなかったり何度も面接に断られたり、色々だと思うんですが。余りにも自己分析というか「自分のやりたいことを明確にしろ!」という多大なプレッシャーの中で、結果的にそれが実現しなかったら、人間折れるに決まっている。(他の思考的逃げ道も用意されていないし)でもそんな時に、「別に仕事ってやりたいことじゃなくてもいいんだよ」っていう一言を誰かが言ってくれていたら、どんなに心が楽になったか、と自分では今思う。

結局やりたいことが「ちょーーー明確に、運命的」にビビッドにある人ってすごく少なくて(と思うんだけど?)だから日本の就職活動って難しいと思うわ。夢とかいうときれいに聞こえるが。変な憧れを抱いて入った会社に失望する人はたくさんいるだろうし、期待しないで入った会社で意外にやりがいを見つけて楽しく働いている人だっているだろう。どんなに望んで着いた仕事だって、実際にやってみないと分からないことだって山ほどある。

要は、どんな仕事でもどんな業界でも、自分が肝心ってことだ。これって人生のいろんなところで学んでるはずなんだけど、日本の就職活動してると「自分もあぁしなきゃ、こうでなきゃ」みたいなのが多すぎて、そこから外れると心配になるっていうか。でも自分があれば、どの仕事やったってうまくいくようになってるんだと思う。頑張れば成果はでるし、周りに認められるし、どこの会社だって人間関係はあるし、自分が望んでいるものを手にいれていくプロセスはどこの会社でも一緒だ。

逆に言うと、大手企業でよく見るのは(この間もNYの友人とこの議論になったが)「会社に入ったから目標達成」型になってしまう人が非常に多い。それで「僕のキャリアパスってどうなるんだろう?」と不思議な疑問を抱いている人たちが増えてくるのだ。なんていうか、これまた会社の環境に他力本願で、有名企業に入ってほっとしてしまったというか、それで迷子になった自分を「会社のせいだ、社風がいけない」とか訳のわからない理由をつけて自分のキャリアパスを嘆く人を大勢見る。

会社に入るのはあくまでもスタートで、会社というプラットフォームから何を得るかは自分次第だ。だから就職活動のゴールを「会社に入ること」に設定してはいけないし、逆に仕事を通して築きたい自分や目標、がしっかりしていれば、どこの企業に行ったってやってけるし、大丈夫っていうことだ。なんとも大雑把な話だけど。。言いたいのは、要は自分がやりたくない仕事や予想していなかったような仕事でも結構自分次第でどうにでもなるし、就職活動でやった自己分析通りにいかなくたって、人間失格とは全然程遠いんだよ、っていうことです。

就職活動している日本の学生はある意味変な呪縛にかけられていると思います。

2 comments:

マイモ said...

やほ、
中途半端に就活に参加してまわりの若い現役学生たちを見てみたけど、

自分のやりたい仕事に就こうと思って就活してる人って結構一握りな気がする。それよりも、一応希望はあるけれどそれよりも何よりもとにかくどこかが決まればいい、ってスタンスの子の方が多い気がするよ、今の就職戦線だと。

ただ何にせよ、失敗しちゃいけないオーラは確かに強いかも。
し、あれだけ無駄に面接やらなにやら繰り返して、で、結局どこも決まらないってこと考えたらそりゃ心も折れるよなーとか。

職なんて別に正規の就活通らなくてもいくらでもあるのに
と思うのは私が専門職だからかもしれないが、
いわゆる就活が駄目だったときの
他の選択肢がないのが問題な気がするな。

saknak said...

まいも>コメントありがとう、元気?良く相変わらず旅してるね、この間ちょっと写真を見ました!そうだね。他の選択肢がない&日本はやっぱり雇用に流動性がないっていうのがつらいよね~。そこで決まったら当分そこ、みたいな。若いうちはまだいいけど年取ると特にね!