Thursday, January 8, 2009

NYでローカル社員として働くということ

海外で「現地採用」として働くことは、別に「グローバル就職」でも「国際派」でもそんなに華やかなことではない。現地で働けば、ビザとか、給料とか、キャリアパスとか、日本にいたら悩まなくてすむいろいろと惑わしいこともある。男性陣は特に留学期間が終わると日本に帰って就職してしまうことが多い。女性は、まぁ日本より自由があるかな、っていうのと、あんまり昇進やステータスにこだわりがないので、ステイする人が多い。以下今日読んだ記事で全く同感したこと。

(日経ビジネス 「日本の銀行は魅力なし」を返上 蛯谷 敏より引用)
"現地の人材に嫌われる日本企業――。三井住友銀行は、ある危機感を募らせている。それは、現地の優秀な人材がブランド力のある欧米系の金融機関に次々と奪われている現実だ。

「シティバンク、スタンダードチャータード、HSBCなど、現地の優秀な人材はまず日本以外の金融機関を目指す。初めから日本企業を、という人材は少ない」と、シンガポールの人材派遣会社社長は言う。現地の人材の多くは、日本企業を第1志望にしないのである。

その理由は、はっきりとしている。「日本固有の人事制度を押しつけられることに耐えられない」(前出の人材派遣会社社長)のだ。「昇進しても決して日本人支社長より偉くなれない」「仕事の権限がとても限定的」「給与体系が日本人とは違う」…。こうした点を敬遠し、次々と優秀な社員が抜けてゆく。いわば、日本企業の孤立が深刻化していたのである。"


NYには色々な日本の大企業の支局があるが、どこも制度は同じようなもん。英語の喋れない駐在員がローカル社員の2倍給料をもらい、住宅手当をもらい、携帯代も出してもらい・・いたれりつくせり。別に、現地採用が無能な訳ではないし、日本から来る人が超優秀なわけでも大抵ない。むしろ、3年前に入れ替わる駐在員の世話を毎回するのは現地人、英語が喋られないときにフォローしてあげる、又は2倍分の仕事をするのはローカル社員、「日本の本社を知らないから」ということだけで、差別されたこともあった。「ローカル社員」だからご飯には誘わない、とか。「ローカル社員」なので振り替え休日なし、とか。

アメリカの労働法確実に違反してます。確実に訴訟できますが、ローカル社員には「労働ビザ」というものを会社にサポートしてもらっているという弱点があるのです。(会社にお金がかかる)それにしても、最近「派遣村」の話題をちらほらメディアで読みますが、どうしてこうも日本の人事制度はカチコチなんでしょう。


全く、海外の日本企業が優秀な人材を惹きつけられないのはそんなことで納得がいきます。同じ仕事してるのに、給料2倍も違って、キャリアパスも見えなくて(大体日本駐在員の支局長を超えるような昇進の機会などは、ローカル社員にはない)そりゃみんな他の会社行っちゃうよね。

これって、グローバル化している会社でとても大事なこと。なぜならたぶん現在日本の海外支局で優秀な人材をキープしつづけるのって、とても大きな課題だと思うよ。Sustainableではないので。一体日本の社会はいつグローバルな風潮に柔軟に対応できる日が来るのでしょうか。They have no idea.

2 comments:

Anonymous said...

会社より。
最近、新規ビジネスのヒアリングで、人材コンサルとか外資の人材確保ができている会社とかに行くんだけど、いけばいくほど、日本の人事制度、というか人事カルチャーってどうかな?って思うよ。

I wanna talk about it with youね。

saknak said...

Nomari>会社からだー。笑 そうよねえ、このご時世、あーだーこーだ言ってないで良い人材確保してかなかったら、成長できないわっ!