Monday, January 15, 2007

ともだちとたまきこうじ



↑Oregon Friends大集合!

大学時代の友達が2人、週末にかけて遊びに来てくれていました。日本にいたときに少し会ったので、長らくぶり、という感じはしなかったけど、大学時代以来。会社もちょうど休みだったので、ゆっくりと友人とつきあうことができて良かったです。オレゴンの大学にいたときは、よくというかほぼ毎日のようにつるんでいた友達でした。家で鍋したり、ピアノの練習させてもらいにいったり、友達の誕生日ソングつくったり、学校のお祭りプロジェクトを一緒にやったり、雑誌を一緒に作ったりと多くの時間を一緒に過ごした友達なので、思い出がいっぱいです。あんまりお互い学校を卒業して「大人になった」っていう感覚はないけど、それぞれ遠いところに住んで、違う経験をして、久しぶりに思っていることや考えていることを聞いたり、ご飯を一緒に食べたり、街を歩いたり、自分が普段見ているものをみせたり、そういうなんでもないことが楽しかった。社会人になると、学生のような友達のできかたってなかなかないから、つまらない。色々な人に会えても、なかなかいい友達にまではなれない。だから、気心の知れた大学時代の友達に久しぶりに会えてなんかほっとした。

遊びに来てくれた友達のお母さんが、私に、といって玉置浩二さんのバイオグラフィーの本をくれた。友達が帰って、一日ゆっくりしたかったから、午後は一日本を読んで過ごした。仕事を始めて感謝してるのは、文章を読むのが早くなった。記事とかをプレッシャーの下でたくさん読むようになったからか、英語も日本語も大学時代より読むのが全然早くなった。日本語は特に早くなったから、300ページくらいの本なら1日あればだいたい終わる。というわけで今日は「たまきこうじの日」となったわけだが、私てんで邦楽を聞かないで生きてきたので、あまり日本の音楽を知らないのだけど、彼の本を読んでとてもたまきこうじの曲が聞きたくなった。大成功をおさめ、大衆カルチャーの最中で生きてきた彼の苦悩や、屈折はとても興味深かった。色々紹介したいクオートがあるけど、とりあえずこれだけ。

「玉置浩二のように明らかに飛び抜けた才能に恵まれた人物は世の中に多くはない。だが苦闘している最中の本人にとっては、才能などたいした意味は持たない。「自分にとって大切なものはなにか」という問いには、普遍的な答えなどありえず、人間ひとりひとりが自分の内面に向かい合いながら答えを探していくしかない。」

この本、志田歩氏という人がインタビューを通して書き上げた本なのだが、玉置浩二の人生エピソードももちろん面白いのだが、その合間にある志田氏の上記のような洞察深い文章が一層本を面白くしていたと思う。なんていうか、玉置氏の人生エピソードを通して、どの人にも置き換えられるように価値観を分かりやすく解釈してくれたというのでしょうか。

あと、もう一つ素敵だと思った文章

「優れた芸術作品の背後には、しばしば表現者自身も制御することができず、自らを蝕んでしまうほどの過剰なエネルギーが存在する。実際に天才と呼ばれるアーティストが、自らの肉体や精神の臨界点を超え、歴史的な評価を得る作品を生み出しながらも自滅して行った例は〜古今東西を問わず、枚挙にいとまがない。」


これは、産む苦しさのようなものがよく表現されていて好きだ。苦しみから産まれたものが一種の特殊な美を生み出すというサイクルは素敵だ。



映画で印象に残る一シーン、本で印象に残る一文、人生で印象深い一小節、そのひとつを起こすために、起こるためにある、周りのなんでもない事は意外に大事なのかもしれない。そのひとつが心に刻まれるために用意をすることは非常に意味がある。

2 comments:

Anonymous said...

いやーめちゃいい写真~~。
なんか、変なメガネかけてるネパール人もいる~~~~(笑)

saknak said...

いいでしょ〜!むふ。