Friday, January 12, 2007

世界の食 in New York

また仕事が一段落しました。今回は、鍋に変わるような世界の食を探すというテーマでNYを探検していました。普段キッカケがなければ行かないような街や人に会ってきました。ロケハンでだいぶ写真をとったので、もったいないのでおすそわけ。こうして並べてみると、面白いものです。



まずはご近所中国の火鍋。ここのお店のは非常に辛いスープが片側。赤唐辛子がこれでもか!というくらい入っていました。最後の方は、普通のスープもピンク色になりだして。。味覚が麻痺するような辛さでした。日本の鍋とは食材がてんで異なり、メニューにはカエルの肉やら、ラムやら、凍った豆腐やら色々並んでいました。オーナーは「ニホンジン、タクサンクルヨ!」と言っていました。やはり日本人は鍋がお好き。隣ではトルコからの観光客、目の前ではロンドンからの観光客が四川料理を楽しんでおり、まさに世界の玄関、NY。






続いてはロシア。ブルックリンの南の方には、ロシア人、ポーランド人の街があります。売店で売られている新聞は、英語ではなくロシア語。海の近くで暮らしている彼ら、寒い国ということであたたかい料理が見つかるのではないかという期待をもち、ロケハンへ。上の写真はキッシュのような、グラタンのような、料理と、マッシュルームスープ。素朴な家庭料理の味がしました。レストランではみんな真っ赤な飲み物を飲んでいて、何かと思ったら紅茶にジャムをたっぷりいれたロシアンティーだそうで。




こちらもロシア料理、砂肝シチューです。(和訳すれば。。)ここらへん、こういう雰囲気のシチュー「グラシュ/グヤーシュ」というものが多く、ポーランド、ウクライナ、ロシアレストランではよくみられる料理のようです。



普段赤いボルシチ、「緑のもあるよ。」という噂をたどり見つけた海沿いのロシアレストラン。グリーンボルシチ、メニューにあるじゃないか。オーダーすると、緑というよりは黄色かったけど、中の野菜に緑の野菜が豊富に使われているらしく、見事グリーンボルシチ。味は、赤いのとほとんど同じでした。




こちら、先ほどのシチューとそっくり。しかしこれはポーランドのビーフグラシュ。なんか、質素なシチューという感じでした。




今回は、ロケハンの中で数々のカルチャーショックに出会いましたが、まずこれは驚いた。ポーランドレストランで出て来た、豚の足煮込み。要するに手ぴち?沖縄の郷土料理の雰囲気です。豚の手の皺がリアルに見えていたのですが、勇気がなくてその写真は撮れませんでした。コラーゲンたっぷりという感じで、味はよろしく、お肌によさそうでした。隣にあるのはポテトニョッキのようなもんです。







牛の胃袋(内蔵)を食べる文化が結構あるというのも発見でした。上は、ポーランドの胃袋スープ、(私メニューの和訳センスない?)下は、メキシコの胃袋煮込みタコスです。このタコスは私も初めてみる種類で、メキシコにいけば結構あるらしいのですが、NYでも食べられるところはここぐらいしかないらしい。このレストランはぶらぶら歩いていてでくわしたところで、24時間営業のタコス屋さん。誰も英語を喋れなくて、苦労しました。お客さんに訳してもらったり、ね。。





スパニッシュハーレムにある駅をおりた瞬間に、見知らぬお兄さんに「何を探してるの?」と言われて「おいしいメキシカン」と言ったら速攻連れて行かれた近所のレストランで食べたハラペーニョチキンスープ。チキンでだしをとる、というのは世界共通。メキシコらしくハラペーニョが効いているチキンスープといったかんじで特に驚きは、ナシ。



これは個人的に行ったときの写真だが、コリアンタウンにあるチキンレストラン。フライドチキンがおいしくて有名。Blue Moonというベルギー系ビールと飲むと最高。しっとりとしたチキン、外はぱりっと、白いご飯はアジア人には欠かせません。男児は大好物。



見たことも聞いたこともない料理にも出会いました。これはガーナの料理。意外にも、スープやシチュー系の食べ物がたくさんあって、それをごはんに盛って食 べるのが定番のよう。陽気なガーナ人、祖国は海が近いとあって、「ティラピア」という魚をよく食べるようで、魚を揚げたスープ、ピーナッツスープ、ほうれ ん草のシチュー、ラムのシチューなど色々とありました。



ガーナ、豆ごはんみたいなのもあったんだけど、これが人気らしい。ガーナの白米とも呼べよう、「フフ」名前がいいよ、名前が。「フフ」。食感はもちのような感じで、味は、無味ではないのだが、ほかに経験したことがないので表現できない。。これとスープをあわせて食べる。ガーナの料理は、意外にも結構辛いものが多いようだ。やっぱり日本人としては白いご飯が恋しくなりました。



普段歩かないところを歩くと、異様なものが目に飛び込んでくるわけで。スパニッシュハーレムを歩いてでくわした"Cuci Fritos"。なにやら怪しげな料理が並んでいる!ということで勇気を出して中へ。




絶叫と絶句が一度にやってくるとはこのことでしょうか。茹だったバナナ(プランテーン)バナナにつまったひき肉、おどろおどろしい色をしたソーセージ。素直にまずいと思ったのは、人生でそうそうありませんが、ゆでバナナ、ごめん。芋よりもまずかったよ。のちのち調べて分かったのは、これはプエルトリコのソウルフード。プランテーンをたくさん食べる彼らは、ゆでたり焼いたり、じゃがいものように食べるらしい。「黒いソーセージは豚の血ソーセージ」ちなみに、このお店、お客さんが絶えません。近くのお客さんと話してみれば、ここはなかなかイケテルCuci Fritosらしい。価値観がひっくり返されました。





インド人の多く住む町、ジャクソンハイツへも出向きました。街の洋服屋さんではサリーがうっていたり、シルクの生地屋さんが並んでいたり、町並みもすっかりインド。スーパーでは何に使っていいのか分からないものが多々、スパイスは激安でした。



パキスタン料理。ここはタクシー運転手に人気というお店。2種類のカレーとナンかご飯で$5.5くらいだから安い。インド料理よりあまり辛くなく、日本人の口にもよく合うことでしょう。ナンもその場のかまで焼いてくれて、うぅ〜、おいしい。



最後に、アメリカ南部の代表料理「ケイジャンフード」。ザリガニを使った料理です。初めてザリガニに挑戦しました。冷凍ザリガニはだいぶ臭いそうですが、ここは生きたザリガニをとりよせて作っているらしく、匂いはしないし、味もエビとかにの間といった感じでしょうか。これはぴりっとスパイスのきいたザリガニソースパスタ。おいしかったです。


と、食の文化は奥が深いですね。普段行かないようなところにあえて行くのは非常に面白いです。改めて驚いたのは、色々と英語の通じない地域がNYでも多いということ。チャイナタウンも、インドも、メキシコも、英語喋られない率がかなり高いです。そのため取材交渉は難航でした。(笑)どのレストランも、その国のお客さんであふれていて、やはり日本人が梅干しや納豆を恋しくなるように、どこの国にも「家の味」があるんだなぁとしみじみ感じました。食べ物の記憶や嗜好は、体に染み付いているものです。NYに次回来たときはこんなローカルな世界も覗いてみてはいかがでしょうか。プチ海外旅行気分満点です。

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